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慢性糸球体腎炎とは
慢性糸球体腎炎とは、腎臓のなかの糸球体が炎症を起こしている状態の疾患の総称です。
具体的な疾患名としては、IgA腎症・慢性腎炎症候群・紫斑病性腎炎・メサンギウム増殖性糸球体腎炎・ループス腎炎・膜性腎症・膜性増殖性糸球体腎炎・C3腎症などがあります。
糸球体は毛細血管の塊で、血液を濾過して尿のもとになるものを作っています。1つの腎臓は約100万個の糸球体を持ちます。
通常、数週〜数か月のうちに急速に腎臓の働きが悪くなり、高齢の方に多くみられる疾患です。
慢性糸球体腎炎の症状
初期は自覚症状がほとんど出ないため、多くは健診や検尿によって尿異常が指摘されることから発見されます。自覚できる段階での症状は以下です。
- 血尿
- たんぱく尿
- 多尿または小尿になる
- むくみ
- 高血圧
- 貧血
- 倦怠感
- 体重減少
- めまい
- 肩こり
など
慢性糸球体腎炎の原因
- 免疫系の異常
- 細菌やウイルスへの感染
- 痛風や糖尿病などによる代謝異常
など
慢性糸球体腎炎の治療法
食事療法
慢性糸球体腎炎の治療においては、塩分制限が基本です。とくに高血圧の方やむくみがある方は、1日6g未満が目安です。
また、たんぱく質を制限して老廃物を少なくし、腎臓の負担を軽減します。ただし、カロリー不足で低栄養につながらないよう、1人ひとりの状態に合わせた食事管理が重要です。
薬物療法
降圧薬や炎症を抑えるための副腎皮質ステロイド薬を使用します。副腎皮質ステロイドは点滴注射によって、集中的に注入するケースもあります。
また、重症の場合などには免疫抑制剤や抗血小板薬を使用します。
慢性糸球体腎炎の予防法
慢性糸球体腎炎になる前に、腎臓の病気に悪影響だとされる糖尿病・高血圧・肥満・高脂血症などを予防することが重要です。
- 塩分の摂取量を制限する
- たんぱく質を摂りすぎない
- 適正体重を保つ
- 運動をする
- 適切に水分摂取する
- 排尿を我慢しない
- 飲酒量を減らす
- 喫煙をしない
- 必要最低限の薬しか飲まない
- ストレス管理をする
- 1日7~8時間、きちんと寝る
など