番外編1でがんができる仕組みについて説明しました。続きを説明していきますね。
(2) なぜ高齢者に癌が多いのか?
これは前回の内容を踏まえると分かりやすい内容と思います。
番外編1でお話しした通り、実は毎日5000個のがん細胞ができておりそれと日々皆さんの体の中の免疫細胞は戦って毎日勝っているため癌にならずに済んでいます。しかしご年齢と共に免疫機能は落ちてきます。そのため毎日できるがん細胞を駆逐できなくなる日がいずれ来ます。その時に癌は成立するわけです。
つまり高齢者の癌化の原因は、『加齢による免疫機能の低下』ということになります。
しかしこれは若者でもあり得ることです。過度のストレス、睡眠不足、糖尿病等による免疫機能低下を放置していると若くして癌化する恐れがありますのでこれらには十分に注意してくださいね!
(3)癌になりやすくする要素=『慢性炎症』(最重要!)
先ほど述べた通り、がんは細胞分裂のミスにより起こります。これまではそれに対する免疫の防御力低下の観点からのみ語っていましたがこれはどうしようもないところもあります。
しかし実はそれ以上に大事なのは『細胞分裂の回数を増やさないこと』です。
そして細胞分裂の回数を増やす原因の多くは『慢性炎症』です。慢性的に炎症を起こすことで細胞の死滅のスピードが上がる→コピーミスが多くなることで癌細胞の発生数が増える→免疫の仕事が増えておいつかなくなる→癌化する、というわけです。
ではその慢性炎症の原因となる要素について説明していこうと思うのですが、、、ここからが非常に長いため番外編3に移りたいと思います。
長いお話ですがここまで付き合って下さり有難うございます。少しでも皆さんの日々の健康に役に立てていればブログ更新のモチベーションになりますので、もし当院通院中の方で見てくださった方は一言お声掛け下さるとすごくうれしいです!