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発熱外来開設に関する経緯について ① ~勤務医時代の振り返り~

2022.12.04

こんばんは。皆さん体調はいかがでしょうか。冬は非常に病気が増える季節ですのでお疲れの方は十分にご自愛くださいね。

さてまずご報告ですが、当院は本日12月3日より発熱外来を開始いたしました。発熱外来開設に際しては様々な葛藤がありました。しかし最終的に一医師として,また一医療機関としての理想を追求した結果、発熱外来を開設するに至りました。しかしなぜ発熱外来を始めるのか、と不安や疑問に思われる患者様もいらっしゃるのではないかと思いましたので、その経緯や意気込みについてお話ししたいと思い本日ブログを更新いたしました。私のこれまでの医師としての勤務歴や、理想の医師像、伊丹市地域のクリニックとしての今後の目標、等を交えてお話していきたいと思っています。

 

(1)主に『断ってはいけない』精神で働いてきた勤務医時代

① 初期研修時代

私が初期研修医として勤務した神戸労災病院は、救急車からの要請は基本的にすべて受け入れることを方針とした病院でした。脳外科医はいなかったため救急車の時点で明らかに分かる脳卒中は受け入れられませんでしたが、発熱や咳,胸痛,腹痛,吐血,下血,下痢,嘔吐,呼吸困難,めまい,動悸等の急性疾患を疑う救急は満床ではない限りほとんど全て受け入れるという姿勢で救急に臨んでいました。逆に救急要請を逆に断った場合、当直明けの朝一番に事務から電話がかかってきてなぜ救急車を断ったのかと問い詰められるくらいでした。

この病院での初期研修が現在の医師,内科医としての土壌を育ててくれたと思っています。これは持論ですが、『研修医時代をどのような病院で勤務するかがその後の医師の在り方を決める』と考えています。私はこのような病院で研修時代を過ごしたので、甘やかされるとついつい楽な方に流れてしまう自分を厳しく戒めて頂くことができました。また研修医であり未熟ではあれども目の前の重症の患者さんから逃げることを許されない環境下に強制的に置かれることによって、医師としての勇気や自信を身に着けることができたと思っています。

 

 ② 総合内科時代

 (ⅰ) 自分に精一杯の日々

初期研修修了後に他の病院で勤めることも考えましたが、総合内科の部長より熱心に口説いて頂き、その結果神戸労災病院に残ることになりました。総合内科の仕事は本当に多岐に渡っており、透析室管理/病棟管理(平均15人程の入院患者担当)/救急バックアップ/研修医指導、等非常に忙しい日々でした。この時期は医師としてまだまだ未熟なこともあり本当に自分の仕事に精一杯で、日々の仕事が終わるのは22時頃、そのまま臨床能力向上のため医学書や医学論文での学習をしないといけないため、1週間の半分以上は病院に寝泊まりしながら深夜2-3時まで起きて勉強、夜中に自分の患者さんの病状で呼び出し、そのまま朝から毎日の仕事…という毎日を過ごしていました。

そんな余裕のない日々の中で、今も鮮明に覚えている『ある出来事』がありました。

 

…長くなるので続きは次項に移りますね。

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