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”人間の医師”の日常臨床 ~鑑別診断と除外診断の重要性 Part8~ まとめ

2024.05.15

ここまで鑑別診断と除外診断の重要性についてお話ししました。いかがでしたでしょうか。1つの症状に対して正しい診断をつけるのに、Part1Part7までの一連のステップを瞬時に考えて患者さんに問診していく必要があるわけです。その上で一つに絞り込めないときにはさらに検査を行うことで診断精度を高めていく必要があります。このように正しい診断には膨大な知識と経験,エネルギーを必要とします。そしてこれを1日に40-50名、多い日には100名以上の患者さんに対して行うことになります。お一人の患者さんにおける持ち時間は大体平均5分程度しかなく、瞬時に緊急性の有無を判断するスキルが求められます。そのうえ大きな誤診は時に患者さんの人生を狂わせかねないこともあるため、正直外来医師のプレッシャーはかなり強いものになります。

しかしある程度熟練した内科医の場合、このような一連の診断までのステップを大体難なくこなすことができます。私も診断学の専門である総合内科であった以上、手前味噌ながら診断にはある程度の自信を持ってはおります。こういった点では人間の医師も捨てたものではないのではないかと思っております。

 

ここまで人間の医師による診断→治療のステップをご紹介しました。しかしおそらくここで皆さんにとってある一つの疑問あるのではないかと思います。

『でもそれってAIの方が得意な仕事なんじゃないの?』

次からはこの”人間の医師とAIのどちらが診断治療において優れているのか”という問題について触れていこうと思います。

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