AI時代を考える⑪現代編 ~”労働の価値”を考える~|桜ヶ丘クリニック|兵庫県伊丹市の総合内科・腎/高血圧内科

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AI時代を考える⑪現代編 ~”労働の価値”を考える~|桜ヶ丘クリニック|兵庫県伊丹市の総合内科・腎/高血圧内科

AI時代を考える⑪現代編 ~”労働の価値”を考える~

ここからは労働の健康に対するポジティブな面を挙げていこうと思います。

 

6⃣ 労働と健康

 (1) 平均歩数

我が国の平均歩数は男性6793歩、女性5832歩(2019年)とされております。また20歳~64歳の歩数は男性7864歩、女性6680歩であり、65歳以上では男性5396歩、女性4656歩と明らかに加齢と共に減少傾向にあります。

ここから分かることは、基本的に「通勤による歩数確保」が極めて大きいということです。若年~壮年層と高齢層との歩数の違いは顕著にそれを示唆するものです。また男性と女性で歩数の差があるのは、女性には出産や育児により仕事を離脱する機会が男性より多いためでしょう。ちなみに1日理想の歩数は8000歩程度と言われています。

 

(2) 車の台数増加と糖尿病

戦後車の台数が右肩上がりに増加するとともに、糖尿病患者数も同じように右肩上がりに増加していきました。近現代の糖尿病患者数の増加と現代人の歩数減少が明らかに関わっていることがわかる統計です。

 

 

これらから分かることは以下の2つ、

 1.人々は労働によって1日運動量を理想(8000歩)よりも少ないながらも保っていること

  2.運動量低下に伴い糖尿病罹患数が多くなっていることです。

 

朝晩の煩わしい通勤時間が図らずも人々の健康増進に寄与していることが分かるデータだと思います。なお私も仕事がなければ外に出ないことが多く耳の痛い話です。労働が必ずしも不健康だけをもたらすわけではない一つの根拠と思われます。

次のテーマに移ります。